ビーフシチューのコスト検証
今回は「週末を楽しむ贅沢レシピチャレンジ!」をテーマに、じっくり煮込んだビーフシチューに挑戦しました。
外食で食べると高価なイメージがあるビーフシチューですが、自宅で作ると実際どのくらいのコストになるのか?
気になるそのコストを徹底的に検証してみます!
ビーフシチューは「煮込み時間」が美味しさの決め手
ビーフシチューを美味しく仕上げるためには、なんといっても「煮込み時間」が重要です。
牛肉や野菜をじっくり加熱することで、食材それぞれの旨みが溶け合い、深みのある味わいになります。
特に牛肉は、長時間の加熱によって筋繊維やコラーゲンがほどけ、ほろほろと柔らかくなっていきます。野菜も煮込むことで細胞壁が壊れ、スープの旨みをしっかり吸い込んで、口当たりもとてもなめらかになります。
特に牛肉は、時間をかけて煮込むことで繊維やコラーゲンがほぐれ、驚くほど柔らかくなります。野菜もまた、煮込むことでスープの旨みを吸い込み、口当たりが滑らかになります。
さらに、煮込み中は鍋の中で「対流」が起きるため、全体がムラなく加熱され、味が中までしっかり染み込みます。
時間と手間をかけてこそ味わえる、奥深いコクととろけるような口当たり。これこそがビーフシチューの魅力です。
ビーフシチューのコストを算出!
使用した材料とその費用
ビーフシチューの材料費(10食分)
材料 | 分量 | 元の容量・価格 | 使用量の材料費 |
---|---|---|---|
牛肉(肩ロース) | 1172g | 278円 / 100g | 3,258.0円 |
赤ワイン | 750ml | 571円 / 750ml | 571.0円 |
玉ねぎ | 2個 | 71.3円 / 1個 | 142.6円 |
にんじん | 3本 | 139円 / 本 | 417.0円 |
マッシュルーム | 2パック | 215円 / パック | 430.0円 |
バター | 50g | 299円 / 100g | 149.5円 |
薄力粉 | 大さじ2 (約18g) | 278円 / 1kg | 5.0円 |
顆粒コンソメ | 大さじ1.5 (約11.9g) | 171円 / 50g | 40.7円 |
おろしにんにく | 小さじ2 (約10g) | 301円 / 175g | 17.2円 |
粗挽きこしょう | 30振り (約1.5g) | 517円 / 48g | 16.2円 |
塩 | 2つまみ (約2g) | 214円 / 250g | 1.7円 |
塩こしょう | 3g | 322円 / 250g | 3.9円 |
砂糖 | 大さじ2 (約18g) | 236円 / 1kg | 4.2円 |
サラダ油 | 大さじ2 | 430円 / 1L | 12.9円 |
水 | 600ml | 0.2円/L(仮) | 0.1円 |
材料費合計:5,070.0円
調理にかかった時間と光熱費
プロパンガスの費用も計算に入れます。
1時間あたりのガス代
- 弱火:約8円
- 中火:約34円
- 強火:約60円
(地域差や供給業者によって異なりますが、一般的な費用で計算しています。)
調理手順
- 牛肉の下ごしらえ

今回はコストコから仕入れてきた肩ロースのブロック肉を使っていきます。

ブロック肉を一口大に切り分け、塩こしょうで下味をつけた後、薄力粉を全体になじませます。
- 肉に火を通す

ビーフシチューを作る際には、「具材を焼く工程」と「煮込む工程」の2段階があります。そのため、フライパンは2つ用意しておくと調理がスムーズです。

フライパンにサラダ油(大さじ1)をひき、中火で約10分間、肉の表面を焼きます。
メイラード反応によって軽く焼き目がつく程度に、全体に火を通します。
- あめ色玉ねぎを作る

肉を焼き終わったフライパンにはうま味が残っているので、そのまま使用します。
スライスした玉ねぎとバター(30g)、おろしにんにくを入れて中火~強火で約10分程炒めます。

煮込み料理に使うあめ色玉ねぎは、しっかりと色がつくまで炒めることで、料理に深いコクが加わります。
(多少焦げついても問題ありません)
- 肉を煮込み始める

焼いた肉とあめ色玉ねぎを別の鍋に移し、赤ワインを入れて煮込み始めます。
調味料は顆粒コンソメと粗挽きこしょうを入れ、強火で約5分煮立つまで加熱します。
- にんじんに火を通す

フライパンにサラダ油(大さじ1)をひき、塩をひとつまみ加え、中火で約5分程、にんじんを軽く炒めます。

炒めたにんじんは鍋に加えます。
ビーフシチューが煮立ったら、火加減を強火から中火に切り替え、ワインのアルコールを飛ばすように約30分程、蓋をせず煮込みます。
- マッシュルームをバターでソテーする

ビーフシチューを煮込んでいる間、マッシュルームの下処理をします。
フライパンにバター(20g)をいれて、温めます。

半分にカットしたマッシュルームをフライパンに加え、バターを吸わせるように中火で約10分程軽くソテーします。
- 火加減を変えて煮込み続ける

ビーフシチューを中火で30分煮込むと、少しトロミが出てきます。
ここで砂糖(大さじ2)を入れ、火加減を中火から弱火に調整します。

鍋に蓋をして弱火で約60分程引き続き煮込んでいきます。
大体15分に1回は鍋の様子を確認しながら、水の量を調節して焦げ付かないよう軽く混ぜておきます。
- マッシュルームを入れて煮込む

弱火で約60分程煮込んだ後、鍋にソテーしたマッシュルームを入れます。(マッシュルームは煮込みすぎない方がおいしく仕上がります)
その後も弱火で約30分、蓋をして煮込み続けます。
水加減や焦げ付きを適宜確認しながら仕上げてください。
ビーフシチューを美味しく作るには
肉の煮込み時間が合計2時間以上になるように意識して調理します。
そうすることで、牛肉はホロホロと柔らかくなり、味も深まります。
- 完成

ビーフシチューを器に盛りつけたら完成です!
合計調理時間:約160分
光熱費の計算
調理にかかった光熱費を計算すると、
加熱時間 | 火力 | 1時間当たりの費用 | 光熱費 |
---|---|---|---|
10分 | 中火 | 34円 | 約5.7円 |
10分 | 強火 | 60円 | 約10.0円 |
5分 | 強火 | 60円 | 約5.0円 |
5分 | 中火 | 34円 | 約2.8円 |
30分 | 中火 | 34円 | 約17.0円 |
10分 | 中火 | 34円 | 約5.7円 |
60分 | 弱火 | 8円 | 約8円 |
30分 | 弱火 | 8円 | 約4円 |
光熱費合計:58.2円
1食当たりのコスト算出
合計コスト(10食分)
項目 | 合計費用 |
---|---|
材料費 | 5,070.0円 |
光熱費 | 58.2円 |
合計 | 5,128.2円 |
1食あたり:約513円
コスト評価
費用感
ビーフシチューを洋食店やレストランで食べる場合は、1食あたり1,000円台前半~3,000円台が一般的です。
また、コンビニなどで販売されているレトルトの本格派ビーフシチューは、1食あたり400円~700ほどの価格帯のものもあります。
ただし、レトルトは牛肉の量が少なめで、味や具材の満足度は自炊の方が高いケースが多いようです。
今回ご紹介したレシピは1食あたり約513円。赤ワインを一本丸ごと使用し、本格的な味わいに仕上がります。
「本格派のビーフシチューを食べたい!」というときには、非常にコストパフォーマンスの高い一品として楽しめるのではないでしょうか。
時間と手間の考慮
煮込む時間さえ守れば、自宅でも本格的なビーフシチューを作ることができるため、調理の難易度自体はそこまで高くないと思います。
ただし、最低でも2時間の煮込み工程があり、また調理工程も多いため、気軽にパパッと作れる料理ではないというのが正直なところです。
「週末に贅沢な料理にチャレンジ!」という形で取り組めば、調理自体も楽しめますし、長時間煮込むからこそ多めに作って保存しておけば、次に食べるときの手間も省けて便利です。
※ただし、何度も再加熱を繰り返すと料理が傷んでしまう可能性があるため、粗熱を取ったあとに小分けして保存するのがおすすめです。
まとめ
コストと満足感、どちらも叶える贅沢レシピ
今回は、「週末を楽しむ贅沢レシピチャレンジ!」として、ビーフシチューのレシピとコストを検証しました。
材料費・光熱費を合わせても、1食あたり約513円という結果になり、レストランで食べるよりもずっとお得に、本格的な味を楽しめることがわかりました。
煮込みに時間と手間はかかりますが、その分、仕上がりの満足感は格別。週末の特別なひとときや、大切な人との食卓にぴったりなメニューです。
今後も、コストを徹底分析しながら、「おいしくて、お得」なレシピを検証しながら紹介していきます!
お楽しみに!
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